水虫は白癬菌という真菌(カビの一種)が原因で起こる感染症のことを言います。白癬菌は、皮膚の角質の成分であるケラチンが大好物で、ケラチナーゼという酵素でケラチンを溶かし、栄養源にしています。爪や毛も皮膚の一部なのでケラチンを豊富に含んでいますので白癬菌が寄生しやすい部位です。
主な症状としては足に水疱・発赤・かゆみや痛みを伴います。白癬菌の角質侵食が進み、皮下組織等まで到達すると炎症を起こし、かゆみ等が発生するので白癬菌に感染しているといって必ずかゆみ等の自覚症状がある訳ではありません。また、自覚症状も皮膚がぼろぼろになったりならなかったり、かゆみのみだったり、かゆみも耐え難い程から殆ど自覚出来ない程とかなり幅があります。
治療法は、抗真菌薬の内服・外用である。本来であれば皮膚科・内科を受診すれば良いが、特に女性の場合は受診に対する恥ずかしさや抵抗感が強く、梅雨の頃になると各社の水虫薬のテレビコマーシャルの放送が多くなる。最近では女性をターゲットにした水虫市販薬も数多く販売されていますので一度薬局やドラッグストアでご覧になっては如何でしょうか?
水虫の名は、田んぼで耕作をしていた人の足に水虫ができたことから、水の中にいる虫に刺されたと考えられたことに由来するという説があります。ちなみにイギリスでは、日本人に比べ一般人には少なく運動選手に多いことからathlete's foot(アスリートフット:運動選手の足)と言われているんです
水虫の診断は、顕微鏡検査で患部から水虫の原因である白癬菌が見つかるかどうかが重要な診断のポイントとなります。従って自覚症状だけでは、実は水虫でない場合もありますので、自己判断せずに必ず皮膚科専門医の受診による検査を受けて、その症状が水虫なのか確認しましょう